近年、偽造在留カードは非常に精巧になっており、パッと見ただけでは本物と区別がつかないケースが増えています。しかし、ICチップの情報までは偽造できません。
確実な確認フローを構築しましょう。
目次
1. 【最強の対策】「在留カード等読取アプリ」を導入する
出入国在留管理庁が無料で提供している公式アプリを使えば、数秒で真偽が判明します。2026年現在、企業がこの確認を怠ることは「過失あり」と見なされるリスクが高いです。
- 仕組み: 在留カードに内蔵された「ICチップ」をスマホのNFC機能で読み取り、チップ内のデータが改ざんされていないか証明します。
- 手順:
- 公式アプリを起動。
- カード右上の「在留カード番号」を入力。
- スマホをカードにかざしてICチップを読み取る。
- ここがポイント!: チップから読み出された顔写真と、目の前の本人の顔、そしてカード券面の写真がすべて一致するかを確認してください。「チップの中身は本物だが、カードの表面だけ他人の写真を貼り付けている」という偽造パターンも存在するため、情報の照合が不可欠です。
2. 【現場で5秒】アプリがない時の目視チェックポイント
アプリが使えない状況でも、最低限以下の「偽造防止技術」を自分の目で確認してください。
| チェック項目 | 本物の特徴 | 偽物のサイン |
| ホログラムの変化 | カードを左右に傾けると、写真の上の「MOJ」の文字が3D的に左右に動く。 | ホログラムが動かない、または単なるシールに見える。 |
| 左端の色の変化 | カードを上下に傾けると、左端の帯がグリーンからピンクに変化する。 | 色が変化しない、または最初から色が不自然。 |
| 透かし文字 | 強い光にかざすと、中央付近に「MOJ」の透かし文字が浮かび上がる。 | 透かしがない、または印刷されたように見える。 |
| 白黒反転 | 90度回転させると、顔写真下の「MOJ」の文字の白黒が反転する。 | 反転しない。 |
3. 在留カード番号の有効性チェック
入管の「在留カード等番号失効情報照会」サイトも併用しましょう。
- できること: そのカード番号が現在有効か(失効していないか)をリアルタイムで確認できます。
- 注意点: 「番号自体は実在する本物の番号を盗用している」場合、このサイトでは「有効」と出てしまいます。そのため、「アプリでのICチップ確認」+「番号照合」のセットが鉄則です。
4. もし「偽造」だと気づいたら?
面接中や現場で偽造が疑われるカードを発見した場合は、その場で採用を見送り、速やかにお近くの出入国在留管理局または警察署へ通報・相談してください。
知らずに雇用を継続してしまうと、会社そのものが「不法就労助長」の罪に問われ、最悪の場合、法人に対しても多額の罰金が科されます。
まとめ:確認は「外国人への敬意」でもある
正しく在留している外国人にとって、偽造カードが蔓延することは自身の権利を脅かす問題です。企業が厳格にチェックを行うことは、不法就労を防ぐだけでなく、「法令を守る真面目な外国人労働者を守ること」に繋がります。