まず知っておくべきは、「離婚後2週間以内に入管へ届け出ること」、そして「6ヶ月以内に別のビザへ変更しないと、今のビザが取り消される対象になる」というルールです。

日本に残るための最も一般的な選択肢である「定住者(通称:離婚定住)」への切り替えについて解説します。

1. 「定住者」ビザに変更できる3つの主要パターン

離婚定住の許可は、法務大臣が個別の事情を判断する「告示外」の資格であるため、難易度は高いです。主に以下の3つのいずれかに当てはまる必要があります。

① 婚姻期間が「3年以上」ある場合

日本人の配偶者として、実態のある結婚生活がおおむね3年以上継続していた場合です。

  • ポイント: 同居して助け合っていた期間が重要です。別居期間が長いと、合計3年あっても認められないことがあります。
  • 難易度: 中。独立して生活できる収入があれば、許可の可能性は十分にあります。

② 日本人の実子(子供)を育てている場合

日本人との間に子供がおり、あなたが親権者として現実に養育・監護している場合です。

  • ポイント: この場合は婚姻期間が3年未満(例:1年程度)であっても、人道的な配慮から許可されやすいです。
  • 難易度: 低〜中。ただし、親権があるだけでなく「実際に一緒に暮らして育てていること」の証明が必要です。

③ DV(家庭内暴力)が原因の離婚

婚姻期間が3年未満であっても、日本人側のDVが原因で離婚せざるを得なかった場合は、保護の観点から認められることがあります。

  • ポイント: 警察の相談実績や医師の診断書など、客観的な証拠が必須です。

2. 審査で厳しく見られる「新基準」

2026年現在の実務では、単に「3年住んだ」だけでは不十分です。以下の3点が合否を分けます。

  1. 安定した経済力(生計維持能力): 目安として月収18万〜20万円以上が必要です。正社員である必要はありませんが、社会保険に加入している、あるいは安定したシフトがあることを証明しなければなりません。
  2. 公的義務の履行(最重要): 税金、年金、健康保険を期限内に納めているか。特に「日本人の配偶者等」の期間中にこれらを滞納していた場合、定住者への変更は極めて厳しくなります。
  3. 日本語能力: 日本社会に定着して一人で生きていくための、最低限のコミュニケーション能力(小学校低学年レベル以上)が求められます。

3. 「別居」した時点での注意点

まだ離婚届を出していなくても、「実態のない別居」が始まると、次の更新(日本人の配偶者等)はできなくなります。

  • 仕事の都合(単身赴任)などの「正当な理由」がない別居は、入管から「婚姻破綻」とみなされます。
  • 別居した段階で、早めに「定住者」や「就労ビザ」への切り替え準備を始めるのが賢明です。

まとめ:離婚後の人生を日本で送るために

「定住者」ビザへの変更は、あなたのこれまでの日本での生活態度が問われる「総決算」のような審査です。

特に子供がいる場合長く連れ添った場合は、あきらめる必要はありません。しかし、書類の作り方一つで結果が変わるため、離婚届を出す前に一度専門家に相談し、自分の「定住者」としての可能性を確認しておくことを強くお勧めします。