外国人が日本で働くための在留資格の中でも、
「高度専門職」は特に優遇措置が多い制度として知られています。
「年収が高い人向けのビザ」
「エリート外国人だけが取れる在留資格」
と思われがちですが、実際はポイント制による総合評価で判断されます。
この記事では、高度専門職ビザの仕組みと、実際に使われるポイント表を交えて解説します。
目次
高度専門職ビザとは
高度専門職とは、学歴・職歴・年収・年齢などを数値化し、
一定以上のポイントを獲得した外国人に与えられる在留資格です。
2012年に創設され、日本で高度な知識・能力を持つ外国人材を受け入れる目的で運用されています。
高度専門職は「ポイント制」
高度専門職ビザの最大の特徴は、ポイント制です。
各項目を合算し、
👉 70ポイント以上
で申請が可能になります。
ここでは、最も利用される
「高度専門職1号(ロ)」
(技術・人文知識・国際業務分野)
を例に見ていきます。
高度専門職ポイント表(1号ロ)
学歴
| 学歴 | ポイント |
|---|---|
| 博士号 | 30点 |
| 修士号 | 20点 |
| 大学卒業 | 10点 |
職歴(実務経験)
| 実務経験年数 | ポイント |
|---|---|
| 10年以上 | 20点 |
| 7年以上 | 15点 |
| 5年以上 | 10点 |
| 3年以上 | 5点 |
年収
| 年収 | ポイント |
|---|---|
| 1,000万円以上 | 40点 |
| 900万円以上 | 35点 |
| 800万円以上 | 30点 |
| 700万円以上 | 25点 |
| 600万円以上 | 20点 |
| 500万円以上 | 15点 |
※年収は「見込み年収(日本円)」で判断されます。
年齢
| 年齢 | ポイント |
|---|---|
| 29歳以下 | 15点 |
| 30~34歳 | 10点 |
| 35~39歳 | 5点 |
日本語能力
| 日本語能力 | ポイント |
|---|---|
| JLPT N1 | 15点 |
| JLPT N2 | 10点 |
研究実績・その他の加点
| 内容 | ポイント |
|---|---|
| 特許発明(発明者) | 15点 |
| 日本政府系研究費の受給 | 10点 |
| 日本の大学・大学院修了 | 10点 |
| 上場企業・一定規模以上の企業勤務 | 10点 |
合計ポイントの目安
- 70点以上:高度専門職として申請可能
- 80点以上:永住申請の要件がさらに短縮される可能性あり
高度専門職の主なメリット
高度専門職が注目される理由は、以下のような優遇措置にあります。
- 最初から在留期間「5年」が付与される
- 配偶者の就労制限が緩和される
- 一定条件で親の帯同が認められる
- 家事使用人の帯同が可能
- 永住許可申請までの期間が大幅に短縮される
特に「将来、永住を目指している方」にとっては、大きなメリットがあります。
よくある誤解
年収が高ければ必ず取れる?
→ 誤解です。
年収だけで40点取れても、
学歴・職歴・年齢との組み合わせによっては70点に届かないケースもあります。
ポイントが70点あれば必ず許可?
→ そうとは限りません。
審査では、
- 実際の業務内容
- 学歴・職歴との関連性
- 雇用契約の内容
なども細かく確認されます。
ポイント表は「入口」であり、
書類全体の整合性が非常に重要です。
まとめ
高度専門職ビザは、
- 学歴・職歴・年収などを総合評価する制度
- 70ポイント以上が一つの基準
- 優遇措置が多く、永住への近道になる
一方で、
「ポイント計算だけでは判断できない」
「書類の作り方で結果が変わる」
という側面もあります。
検討段階でも、制度を正しく理解した上で進めることが重要です。