「仕事で海外を飛び回っているけれど、次のビザ更新は大丈夫かな?」 「日本を離れる日数が多いと、ビザが取り消されるって本当?」 グローバルに活躍するビジネスパーソンや、そうした社員を雇用する経営者の方から、こうしたご相談をよくいただきます。今回は、通称「技人国」ビザにおける滞在日数の実務的な目安について解説します。

1. 法律上の「180日制限」は存在するのか?

結論から申し上げますと、出入国管理法において「年間180日以上日本に居なければならない」という明確な規定はありません。

しかし、実務上は「180日(年の半分)」がひとつの大きな分岐点となります。なぜなら、就労ビザはあくまで「日本に居住し、日本の企業等で働くこと」を前提とした許可だからです。

2. なぜ「不在期間」が長いと審査に響くのか

年間の半分以上を海外で過ごしている場合、入国管理局の審査官は次のような懸念を抱きます。

  • 居住実体の疑い: 「この人は、日本に生活の基盤がないのではないか?」
  • 職務実態の疑い: 「日本での仕事がメインではないなら、日本の就労ビザは不要ではないか?」

特に出張ではなく「個人的な理由」での長期不在は、更新時に厳しくチェックされる対象となります。

3. 海外出張が多い方が備えておくべきこと

業務上、どうしても不在がちになる場合は、以下の「証拠」を整えておくことが重要です。

  • 出張命令書・業務報告書: 「会社の業務命令で海外へ行っていた」という客観的な証明。
  • 航空券や宿泊の記録: 誰が、いつ、何の目的で行ったかを紐付けます。
  • 日本での給与支払い実績: 不在期間中も日本側で適切に給与が支払われ、納税していること。

これらを準備しておくことで、更新時に「不在期間の理由書」を求められても、論理的に説明することが可能になります。

まとめ

「180日」という数字は、あくまで審査の一つの目安に過ぎません。大切なのは、日数の長さそのものよりも、「日本での就労の実態が継続しているかどうか」です。

グローバルなビジネス展開は素晴らしいことですが、ビザという基盤があってこその挑戦です。不安がある場合は、早めに専門家へ相談し、万全の体制で更新を迎えましょう。