帰化申請は、入管ではなく「法務局」で行います。審査期間は通常8ヶ月〜1年半。一度申請すると引き返せない大きな決断だからこそ、まずは自分が条件を満たしているかチェックしましょう。

1. 住居条件(5年以上日本に住んでいること)

引き続き5年以上日本に住所を有している必要があります。

  • 就労期間: 5年のうち、3年以上は正社員や派遣社員など、就労ビザ(または身分系ビザ)で働いて納税していることが目安です。
  • 中断に注意: 1回の出国で90日以上、または年間で合計150日以上日本を離れると、居住歴が「リセット」される可能性が高いため要注意です。

2. 能力条件(18歳以上であること)

18歳以上であり、かつ母国の法律でも成人に達している必要があります。 ※家族で一緒に申請する場合などは、未成年の子供でも認められる例外があります。

3. 素行条件(まじめに生活していること)

ここが最も不許可になりやすいポイントです。

  • 税金・年金・保険: 1日でも遅れずに払っていますか?特に国民年金・国民健康保険の未納や遅延は厳しくチェックされます。
  • 交通違反: 過去5年以内の違反を見られます。軽微なもの(一時停止無視など)が数回なら大丈夫ですが、飲酒運転や重度の速度超過、回数が多い場合は赤信号です。
  • 犯罪歴: 当然ですが、前科がないことが求められます。

4. 生計条件(日本で食べていけること)

自分、または生計を一にする配偶者などの資産・技能によって、安定して日本で暮らせる経済力が必要です。

  • 年収の目安: 単身者で300万円程度が目安とされますが、借金(住宅ローン以外)がなく、毎月黒字であればチャンスはあります。
  • 転職: 申請直後の転職は「安定性がない」と見なされやすいため、現在の職場で1年以上働いてから申請するのが理想的です。

5. 重籍喪失条件(二重国籍にならないこと)

日本は原則として二重国籍を認めていません。日本国籍を取るなら、母国の国籍を放棄(離脱)する必要があります。 ※母国の法律で国籍離脱ができない場合は、例外が認められることもあります。

6. 思想要件(日本の政府を破壊しようとしないこと)

テロリストや、日本の政府を暴力で破壊しようとする団体に所属していないことが条件です。

7. 日本語能力(小学校2〜3年生レベル以上)

日常生活に支障がない程度の日本語力が必要です。

  • 読み書き、会話の両方がチェックされます。
  • 筆記試験が行われることもあり、漢字の読み書きも必須です。

【2026年の実務ポイント】帰化申請のデジタル化と厳格化

2026年現在、法務局での事前相談予約がオンライン化されるなど利便性は上がっていますが、一方で「SNSでの発信内容」や「海外送金の詳細」など、以前よりも調査の範囲が広がっている実感があります。

帰化申請は、書類の数が100枚〜200枚に及ぶことも珍しくありません。自分で進めて1年後に「書類不備で受理されない」となるリスクを避けるため、早めに専門家とスケジュールを組むことをお勧めします。

まとめ:帰化は「過去5年の通信簿」

帰化申請は、あなたが日本でどれだけ真面目に、誠実に暮らしてきたかを証明する作業です。条件を一つでも満たしていないと感じる場合は、今から「納税」や「居住」の記録を積み上げていく準備を始めましょう。