永住権の審査において、入管がチェックするのは「日本社会のルールをしっかり守っているか」という点です。その最大の判断基準が、税金や年金の支払い状況です。
ここで恐ろしいのは、「最終的に払っていればOK」ではないということです。
目次
1. 「納期限」を1日でも過ぎたらアウト
永住審査では、未払いがないことはもちろん、「決められた期限内に(納期限までに)払っているか」という「納付期限の厳守」が極めて厳格に見られます。
- よくある不許可パターン: 「うっかり忘れていて、督促状が来てから払った」 「仕事が忙しくて、1週間遅れてコンビニで払った」
これらはすべて、審査では「納付義務を怠った」とみなされます。たった1回の遅れでも、その実績がリセットされるまで(通常、直近2〜5年分)待たなければならないケースもあります。
2. チェックされる期間と種類
永住申請の区分(10年居住、配偶者、高度専門職など)によって異なりますが、主に以下の支払いがチェックされます。
- 住民税(直近2〜5年分): 会社員で給与天引き(特別徴収)の方は問題ありませんが、転職期間中で自分で払った時期(普通徴収)がある方は要注意です。
- 国民年金・厚生年金(直近2年分): 「年金定期便」や「納付領収書」で1ヶ月ごとの支払い状況を確認されます。
- 国民健康保険(直近2年分): 会社を辞めて国民健康保険に入っていた時期がある場合、その期間の納付状況が詳しく見られます。
3. 会社員以外、または転職した方は特に注意!
会社が全てを天引きしてくれる「特別徴収」の期間は安全です。しかし、以下の状況にある方は「普通徴収(納付書での支払い)」が発生するため、ミスのリスクが跳ね上がります。
- 転職の「空白期間」がある: 退職から次の入社までの間に、国民年金や国民健康保険へ切り替えて自分で払う必要があります。この「数ヶ月の隙間」で納付が遅れるケースが非常に多いです。
- 経営者・フリーランスの方: 自身で納付を管理しているため、1回でも忘れると永住が遠のきます。
4. 対策は「銀行振替」または「クレカ払い」
「納期限を忘れる」というヒューマンエラーを防ぐために、入管も推奨しているのが口座振替(自動引き落とし)です。
- 証拠としての通帳: 審査の際、納付書の領収書がない場合でも、口座振替であれば通帳のコピーで「期限内に引き落とされていること」を証明できます。
- クレジットカード払い: 履歴が残るため、払い忘れ防止に非常に有効です。
もし「過去に遅れ」がある場合は?
残念ながら、過去数年以内に支払いの遅れがある場合、そのまま申請しても不許可になる確率が高いです。
その場合は、
- 「適正な支払い実績」を積み上げ直す: 遅れた時点からカウントして、2年(年金)〜5年(税金)の綺麗な実績を作ってから申請する。
- 反省文と対策を出す: やむを得ない事情があった場合は理由書で説明し、現在は口座振替にして二度と遅れない対策をしていることを誓約します(ただし、これだけで許可されるのは稀です)。
まとめ:永住権は「誠実さ」の証明です
入管は「お金を持っている人」以上に「日本のルールを誠実に守る人」を永住者として迎え入れたいと考えています。
永住を将来的に考えているなら、今すぐ自分の「年金定期便」と「納税証明書」を確認し、もし納付書払いのものがあれば、即座に口座振替へ切り替えることを強くお勧めします。